<入江式経脈治療>・・・CDライン上に最大のstがある場合

0)言葉の定義
「メイン」・・・最も病んでいる経脈を「メイン」と定める
「サブ」・・・メインの経脈のみが病んでいるのであれば、メインの診断点に円筒磁石を当てた時、すべての診断点はsmになる。その際、stになる診断点があるのであれば、そこはメイン経脈を改善させようと努力してる経脈で「サブ」と定める。
通常多くは、サブはメインの同名経でメインが「胃」ならサブは「大腸」
また、メインが「陽」ならサブも「陽」
@)経脈治療の手順1
「メイン」経脈が見つかったなら、左右どちらが病んでるか診る
診方・・・
●原穴や手足の流中上に指を当て、左右のstの差を見て、stが強い方がより病んでる側。
●腹診図から診る・・・例えば下の図の「左の肺」の方が「右の肺」より強くstならば「左の肺経」がより病んでいる
A)経脈治療の手順2
病んでいる経脈が右か左か見極められたら、以下の要領で入江式経脈治療をやってみる。
A 足にメインがある場合(メインが肝や脾などの場合)
※右の経脈が病んでいる場合・・・左の経脈が病んでる場合はこの反対で
@メインの足の絡穴
A対側にメインと表裏経の原穴
Bメインと同側の手にサブの原穴
C対側にサブと表裏経の絡穴

IPの結び方:@とC、AとBを交差につなぐ
IPの倒す方向:「smな方で効果あり」と思い込みながらスイッチを倒してみて、smになる方に倒す。
わかりにくい時は、取穴点に磁石をおいてみます。N極を押し付けたままFTをして取穴点にsmを感じるならば補が適する、S極を押し付けてsmなら「シャ」が適する。IPを刺さずに添付して治療する場合、「補」に向かってスイッチを倒すと良し。
治療時間:15分くらい、または「もういらない」と反応がでるまで
<ポイント>
効果の有無を確認するには、「ダン中」「百会」でIP前と比較してsmならば効果あり。
ここでstが出た場合、取穴がいまいち。または、証の見立て違い。
取穴ポイントが的確でないと、的確な取穴が出来ていない側の肩や股関節でstが出る。
B 手にメインがある場合(メインが肺や大腸や小腸経などの場合)
手にメインがある場合、絡穴と原穴を比較して、よりstの方を選ぶ
BT)絡穴の方がstの場合
※右の経脈が病んでいる場合
@メインの手の絡穴
A対側にメインと表裏経の絡穴
Bメインと交差の足にサブの原穴
C対側にサブと表裏経の原穴
IPのつなぎ方:@とC、AとBを平行につなぐ
IPの方向:Aと同じ
治療時間:15分くらい、または「もういらない」と反応がでるまで
<ポイント>Aと同じ
BU)原穴の方がstの場合
※右の経脈が病んでいる場合
@メインの手の原穴
A対側にメインと表裏経の原穴
Bメインと交差の足にサブの絡穴
C対側にサブと表裏経の絡穴
IPのつなぎ方:@とC、AとBを平行につなぐ
IPの方向:決め方はAと同じ
治療時間:15分くらい、または「もういらない」と反応がでるまで
ポイント>Aと同じ
B)治療効果を左右するもの
「IP治療」において治療効果を左右するものは、病んでる経脈や治療プロセスをどれだけ明確にイメージ出来るかにかかっています。
まったく同じく取穴してIPしても、「気の概念」を理解せず、または明確にイメージできなければ、効果は半減します。
治療の経験を積み重ねて、治療のイメージが鮮明に持てるようになればなるほど、効果はどんどん高まります。

・・・ただやっぱりIP治療だけでは、万人を治せない。人を治すための一つのツールと考えるべきである。
C)まとめ
経別や奇経、経筋の証が出ていても、この経脈治療だけでも良くなる。(完璧を求めると物足りない)
経脈治療だけでも、くじけず何日も継続治療していけば必ず良くなる。
ただ、やっぱりそれぞれ出た証に対して治療した方が、より絶対的。
・・・参考図書・・・
○経別・経筋・奇経療法 (著)入江正 (出版)医道の日本
○東洋医学原論 (著)入江正(販売)東京入江FT塾
○漢方治療言論 (著)入江正(販売)東京入江FT塾
○邪気論 (出版)医道の日本
   

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